2023.02.02
AGA治療薬って本当に大丈夫⁉薬の種類と効果や副作用について
「最近生え際が後退してきた。」
「もしかしたら薄毛が始まって来たのかもしれない。」
AGAの治療で最も始めやすく一般的な方法として浸透しているのが、内服薬や外用薬を使った薬剤治療です。
しかし、たくさんの種類の薬があってどれを使えば一番よいのかわかりませんし、そもそもの効き目について「本当に大丈夫なの⁉」と、気になる方も多いと思います。
そこでこの記事では、AGA治療薬の種類や効果、副作用について解説していきます。
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まずは知っておきたい治療薬の成分と単語
AGA治療薬には数多くの種類や関連する成分があるため、たくさんの専門用語が出てきてよくわからなくなります。
まずはよく使用される代表的なものだけを覚えておきましょう。
有効成分
薄毛の抑制や改善効果のある有効成分は以下の3種類になります。
フィナステリド
AGAは進行性の薄毛のため、まずは進行を抑えることが薄毛治療の第一歩。
フィナステリドは毛髪の元気を奪い、抜け毛の原因となる男性ホルモン(テストステロン)の活性によって起こるジヒドロテストステロンへの変換を抑制する働きがあり、薄毛の進行を抑制します。
AGA治療には欠かせない有効成分で、成分名であるフィナステリドをそのまま名称にした治療薬もあるなど、ほぼ全てのクリニックで取り扱われています。
デュタステリド
デュタステリドもフィナステリド同様、男性ホルモンの活性化を抑制する成分で男性ホルモンであるテストステロンから薄毛の原因であるジヒドロテストステロンへ変換する5α還元酵素の作用を抑えます。
元々は前立腺肥大の治療薬として使用されていましたが、AGA治療に対する効果も認められて2015年にAGA治療薬として承認されました。
後発型の成分ですが、フィナステリドが5α還元酵素Ⅱ型を阻害するのに対し、デュタステリドはⅠ型とⅡ型の両方の阻害が可能です。
ミノキシジル
ミノキシジルは血管を拡張させて血行を改善し、発毛を促進する効果がある成分です。
元々は高血圧の方の治療薬として使用されていましたが、多毛の効果があることが認められ、その後開発が進み1998年にAGA治療薬として承認されました。
血行を改善するだけでなく、毛髪の成長を促す毛乳頭細胞を増殖させる働きもあり、ヘアサイクルの成長期を延長させる効果も期待できます。
治療薬名
AGA治療薬による治療はまずフィナステリド(デュタステリド)で薄毛の進行を抑え、ミノキシジルで発毛を促します。
以下でご紹介するのは有効成分を含んだ一般的な治療薬の名称です。
プロペシア
プロペシアは世界60カ国以上で使用されている治療薬で、日本国内で初めて承認されて販売されたAGA治療薬として知られています。
薄毛の進行を抑制するフィナステリドを主成分とし、男性ホルモンであるテストステロンが薄毛の原因であるジヒドロテストステロンに変換することを抑える効果があります。
クリニックによって差はありますが、1ヶ月分約6,000円〜8,000円で販売されているところが一般的です。
現在未成年の方への安全性が確認されていないため、未成年の方には処方ができませんが、お酒による影響を受けないなど、飲酒の習慣がある方でも服用を毎日続けやすいといった特徴があります。
ザガーロ
ザガーロは比較的新しいAGA治療薬で、プロペシア同様薄毛の進行を抑制する効果がありますが、こちらはデュタステリドを主成分にしています。
デュタステリドは5α還元酵素のⅠ型・Ⅱ型両方の変換を阻害してくれますので、プロペシアで思うような効果が出なかった方でも有効な治療薬です。
作用する範囲がプロペシアより広く様々な薄毛の改善効果に期待できますが、治療代の相場が1ヶ月分約8,000円〜11,000円と、プロペシアと比較して少し割高になっています。
ミノキシジル
ミノキシジルはプロペシアやザガーロが薄毛の進行を抑制する働きがあるのに対し、ヘアサイクルを正常な周期に戻して発毛因子を増殖させるなど、発毛を促す働きがあります。
内服薬と頭皮に直接塗布する外用薬の2種類があり、クリニックによって扱っている種類は異なります。
主成分の名前がそのまま治療薬名として使われている場合や、クリニックオリジナルの配合薬として処方されることが多いです。
ミノキシジルの内服治療薬の相場としては平均で1ヶ月分約6,000円〜9,000円あたりが一般的で、外用薬もほぼ同様の価格設定になっています。
同じAGA治療薬でも役割が違う
効果的にAGA治療を行っていくためには、薄毛の進行をフィナステリドやデュタステリドで抑制し、ミノキシジルで発毛を促すことが重要です。
初めての方に試しやすくするために初回分を1,000円〜2,000円程度の格安で提供するAGAクリニックもありますが、どちらか片方の主成分のみの治療薬である場合が多いです。
両方の成分を同時に試してみたい方は、申し込まれる前によく確認しておきましょう。
どう違う⁉育毛剤と医療薬の違いについて
治療薬の種類や成分以外にAGA治療を始めていくにあたって「育毛剤とAGA医療薬って何が違うの?」と、疑問に思ったことはないでしょうか。
一見どちらも同じように発毛効果を得られそうに感じますが、実はかなり違いがあります。
主成分の配合量の違い
まず一つめが主成分の配合量の違いです。
発毛を促す成分であるミノキシジルでも両者で配合できる分量が定められていて、育毛剤は最大で5%、AGA治療薬は15%と約3倍の差があります。
例えば市販されている外用薬では「リアップ」が有名ですが、育毛剤と同じミノキシジルが配合されているAGA治療薬とでは配合量が違ってきますので予め認識しておきましょう。
診療の有無
2つ目が医師の診療の有無です。
わざわざ受診しに行って薬を処方してもらう手間を考えても、近所のドラッグストアや通販で育毛剤を買って様子を見た方が良いような気がします。
しかし、AGAは進行性の脱毛症のため、間違った処置を行っているとドンドン薄毛が悪化していきます。
自己判断での薄毛対策は、自身では対策をしているつもりでも実は効果がないやり方をずっと続けてしまう恐れがあり、取り返しがつかなくなる可能性も…。
育毛剤に入っている成分に問題がないかを含め、AGA対策についても医学的根拠に基づいて専門的なアドバイスももらえる点でも大きく違います。
市販外用品はあくまでケア・医療薬は医師による治療
ここまで育毛剤とAGA治療薬の違いについてお伝えしましたが、どちらか優劣を決めるものではありません。
大事なことはそれぞれの目的と役割について理解して使用することです。
育毛剤とAGA治療薬のそれぞれの違いをかんたんにまとめると、育毛剤はあくまで頭皮のケアや予防目的、AGA治療薬は専門医の診療のもと行われる薄毛の治療であると予め認識しておきましょう。
個人輸入のAGA治療薬は危険⁉
AGA治療薬で注意しなければならないのは、治療薬の入手方法です。
AGA治療は長い間辛抱強く治療を続けなければならないため、薬自体も自費で高単価のものも少なくありません。
そのため、どうしても安く仕入れようとして個人輸入の治療薬を購入する方もいます。
実際に個人輸入(輸入代行者)できるAGA治療薬自体を買うことは違法ではありませんし、個人的な使用目的であれば許可がなくても輸入が可能です。
ただし、安全性や流入経路が不明確なものや、粗悪品など偽物が紛れていることも多く、健康被害を被る可能性があります。
また医療機関のように万が一服用してトラブルがあった場合にすぐに診察してくれることもなく、保証もないため何かあっても全て自己責任です。
治療薬はAGAの薬に限らず、何かしらの副作用があります。
素人が自己判断で使用するのは危険すぎますので、安全を第一に医療機関で診察を受けて処方してもらった治療薬を正しい方法で服用することが大切です。
AGA治療薬の主な副作用
AGA治療薬の内服や外用薬の使用で心配になるのが、副作用です。
AGA治療はしたいけど、薬による副作用が心配で一歩踏み出せないという方も少なくないかと思います。
ここでは一般的なAGA治療薬による副作用を挙げてみました。
- 頭皮のかゆみ・かぶれ
- 頭痛やめまい
- 体毛の増毛
- 胃腸障害
- 肝機能障害
- 吐き気・食欲不振
- 男性機能低下
- 動悸・息切れ
以上のように個人差はありますが、様々な副作用による症状が報告されています。
副作用が起こる確率は全体の0.1~0.2%とかなりの低確率
様々な副作用が報告されているAGA治療薬ですが、実際に副作用の症状を感じる患者様は全体の約0.1〜0.2%とかなり低い確率です。
AGA治療薬に限らず薬には何かしらの副作用が起こる可能性がありますが、医療機関では患者様個人の体質や年齢、既往歴などから処方する薬の種類や治療が可能か判断してくれます。
副作用について少しでも不安なことがあれば、専門医が詳しく説明してくれますので自己判断で治療を始めたり、辞めてしまうのではなく専門医のアドバイスを受けるようにしましょう。
通院不要のオンライン診療が人気
AGA治療を始めるうえでネックになってくるのが、通院です。
仕事が忙しくてなかなかクリニックに通う時間を確保出来ない場合や、わざわざ通院してまでの緊急性を感じていない方も多いかと思います。
しかし、何度もお伝えしていますがAGAは進行性の脱毛症です。
あなたが想像している以上に症状の進行が進んでしまっている可能性があります。
近年ではスマホやタブレットがあれば自宅でも専門医に診察してもらえるオンライン診療を導入しているAGAクリニックが増えてきています。
初回診察を無料で行っているところもありますので、まずは医療機関に相談してみることから始めてみましょう。
AGAオンライン診療の一般的な流れ
AGAオンライン診療の具体的な流れは以下のようになります。
ここでは代表的なPRPを例にご説明致します。
STEP1 オンライン診療予約
まずはオンライン診療を行っているクリニックで予約をします。
ご都合の良い日程・時間帯をフォームに入力して予約完了です。
STEP2 初診(無料カウンセリング+専門医による診察)
スタッフによる無料カウンセリングを行ったあと、専門医による頭皮のチェック、診察が終われば必要に応じて治療の有無を判断します。
STEP3 薬の処方
治療を開始される場合は、薬を処方してもらいます。
早いところであれば即日出荷してくれますので、あとは薬の到着を待つだけです。
STEP4 薬の受け取り・治療の開始
後日薬を受け取ったら、医師の指示に従って使用していきます。
1ヶ月から2ヶ月ほどで経過診察を行い、必要に応じて治療薬を処方していただきます。
AGA治療で効果を実感するまでは、一般的におよそ半年はかかると言われています。
進行性のAGAは早期発見・早期対策と共に正しい処置を
ここではAGA治療で最も一般的な方法であるAGA治療薬の種類や効果を中心に解説していきました。
気になる薄毛を防ぐ手段として、育毛剤や育毛シャンプーの使用から始められる方も多いですがAGAは進行性の薄毛であるため、間違ったやり方を続けてしまう前にまずはケアと治療の違いについて理解しておく必要があります。
AGA治療薬においても薬によって役割が違いますので、薄毛の抑制効果のあるプロペシアのみを服用していても発毛効果にはあまり期待できません。
また、通販や個人輸入などでも治療薬を入手することは可能ですが、体質や既往歴によっては薬の効果が得られなかったり、そもそも服用自体が危険なケースもあります。
なかなか薄毛専門のクリニックと言っても人に相談しづらい薄毛の悩みですが、AGAは早期発見・早期対策と共に正しい処置をどれだけ早く適切に行えるかがカギです。
自宅で誰にもバレずに専門医の診察が受けられるオンライン診療を行っているクリニックも増えてきています。
まずは頭皮の状態を正しく確認し、ご自身に合った治療方法について相談してみるところから始めてみて下さい。