2023.04.07
プロペシアの服用で本当に薄毛を防げるか?効果と副作用について
AGA(男性型脱毛症)は成人男性の薄毛の原因で約8割以上を占める進行性の症状です。
効き目がない対策をやみくもに行っていても大切な毛髪がじわじわと着実に失われていくため、適切な治療を早期に行う必要があります。
AGA治療ではAGA治療薬を使った薬物療法から始めるのが一般的です。
そんなAGA治療薬について調べてみると、、必ず一度は目にする有名な治療薬が「プロペシア」です。
この記事では数あるAGA治療薬の中でも最もオーソドックスな治療薬として、幅広く活用されているプロペシアの効果や副作用についてお伝えしていきます。
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そもそもAGAになってしまう原因とは?
プロペシアの効果や副作用について詳しくお伝えする前に、そもそもAGAになってしまう原因について押さえておく必要があります。
男性型の脱毛症であるAGAの原因は男性ホルモンです。
男性ホルモンの一種であるテストステロンは、男性生殖組織の発達や筋肉の増加、中枢神経の働きを妨げる障害からの保護を担うなど、私たち男性にとって重要で欠かせないものです。
しかし、このテストステロンは5αリダクターゼという酵素と結合することで、薄毛の元凶であるDHT(ジヒドロテストステロン)が活性化されてしまいます。
その結果、ヘアサイクルが短くなって毛髪が十分に成長できず、抜け毛が増えて髪の毛が生えにくい環境が生成されてしまいます。
プロペシアはこのAGAになってしまう原因であるDHTの働きを阻害することができる治療薬なのです。
プロペシアとフィナステリドの違い
AGAに限らず医薬品はカタカナ表記がほとんどなため、プロペシアもフィナステリドも同じ治療薬と思われがちですが実は違います。
混同される方も多いですが、プロペシアは治療薬の名称でフィナステリドはAGAの進行を抑制する成分のことです。
このフィナステリドを主成分にしたAGA治療薬がプロペシアで、元々は前立腺肥大症の治療薬として開発されました。
前立腺肥大症は男性ホルモンによる影響によって引き起こすことから、同じ男性ホルモンの影響を受けるAGA治療にも効果が認められたことからAGA治療薬として採用されています。
プロペシアは現在、日本国内では最もメジャーなAGA治療薬として幅広く利用されています。
プロペシアのジェネリック医薬品である「フィナステリド錠」が販売されていることも「フィナステリド=治療薬名」の要因でもあります。
本当に大丈夫?フィナステリドの効果と安全性
AGA治療薬を使った薬物治療で満足行く結果を出すためには、あなたに適した治療薬の服用等を長期間根気よく継続していくことです。
長期間服用等を継続していくためには発毛効果や薄毛の進行抑制はもちろんですが、何よりも大事なのが安全性です。
フィナステリドを主成分としたプロペシアは、日本皮膚科学会が刊行する「男性型脱毛診療ガイドライン2017」においても推奨度Aと科学的根拠が高く、安全性についても厚労省の認可を受けています。
プロペシア服用による主な副作用
高い科学根拠と安全性を誇るプロペシアですが、治療薬である以上副作用の懸念がつきものです。
プロペシアの主成分であるフィナステリドの副作用には以下のものが挙げられます。
男性機能の減退
まず一つ目が男性機能の減退です。
フィナステリドは男性ホルモンの分泌を抑える効果があるため、性欲の衰えや勃起不全であるEDを引き起こす可能性が認められています。
肝機能障害
個人差はありますが服用することで肝機能の可能性があるとして認められています。
薬は肝臓によって分解されるため、食欲不振や倦怠感を覚える場合があります。
アレルギー症状
服用することで皮膚のかゆみやじんましんといったアレルギー症状が起こる可能性があります。
もし、異常を感じた場合は服用を中止して皮膚科や専門クリニックに相談するようにしてください。
プロペシアの副作用の発生確率は全体の約1%未満
報告されている主な副作用について解説しましたが、いずれの副作用も発生頻度は1%も満たず極めて低いと言われているため、過度に神経を尖らす必要はありません。
しかし、プロペシア含め治療薬の選定の際は、どのような副作用があるのか事前に把握しておくことが大切です。
プロペシアの効果を発揮させる正しい服用と注意点
AGAに対する高い抑制効果が認められているプロペシア。
しかし、服用しても効果がないどころか服用自体してはいけない場合があるなど、いくつか注意点があります。
注意点に関しては以下のとおりです。
AGA以外の脱毛症には効果がない
フィナステリドは男性型脱毛症であるAGAのみに効果が認められています。
円形脱毛症や精神的なストレスによる抜け毛の症状には効かないので注意が必要です。
女性や未成年は服用できない
女性や未成年の男性は服用しても効果がないどころか、安全性が認められていないため服用自体しないようにしてください。
特に妊婦の場合は胎児に悪影響を及ぼす危険性があります。
デュタステリドと併用できない
デュタステリドはフィナステリドと同じくAGAの進行を抑制する効果がある成分ですが、フィナステリドとの併用はできません。
併用しても抑制効果が強力になるわけではなく、副作用のリスクが高まる恐れがありますので併用しないようにしてください。
同じAGA治療薬でも別の作用があるミノキシジルは併用によって薄毛改善の効果が高まります。
デュタステリドを主成分としたAGA治療薬ザガーロについてはこちらの記事をご参考下さい。
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プロペシア治療薬の相場について
高い効果性と安全性を誇るフィナステリドですが、1ヶ月あたりの薬代の平均価格はおよそ8,000円〜10,000円程度です。
AGA治療は自由診療なため、保険の適用がなく全額自己負担になります。
少しでも高額な治療費を抑えたいとお考えの場合は、ジェネリック医薬品も有効です。
フィナステリドのジェネリック医薬品の値段は、1ヶ月あたり約4,000円〜5,000円程度と数千円ほど安く抑えられます。
詳しくは相談先のクリニックで確認してみて下さい。
参考元:プロペシアは薄毛に有効?効果・副作用やおすすめの入手方法を解説
流入元には要注意⁉危険な個人輸入について
AGAの治療は適切な治療薬の服用を長期間継続することが大切です。
すぐに効果が出ないからと言って治療を諦めてはいけません。
しかし、毎月の出費を考えると出来るだけ安く入手したいと考えたくなりますよね。
そこで現在問題となっているのが個人輸入による治療薬の入手方法です。
ネット通販を介した個人輸入は格安で治療薬を入手することができます。
しかし、出どころが不明でニセモノが出回っているなど、安全性の観点から見てもかなり危険で健康被害をもたらす可能性が高いです。
重大な副作用が起こっても自己責任として扱われ、救済処置もありません。
安いに越したことはありませんが、個人輸入はその分甚大なリスクを負うことになります。
治療薬は必ず医師から処方されたものを服用しましょう。
AGA治療薬は適切なものを長期継続して使用しよう
ここまでAGA治療薬で最もオーソドックスな存在であるプロペシアについて解説してきました。
プロペシアはAGA進行を抑制させる効果の高いフィナステリドを主成分にした治療薬として、ほぼ全てのAGA治療を扱うクリニックで処方されていて安全性に関しても国から承認されている治療薬です。
しかし、薄毛の抑制には効果があるものの発毛を促す効果はないため、毛髪を生やしたい場合は発毛効果のあるミノキシジルとの併用が一般的な治療方法になります。
保険の適用がなく全額自己負担になりますので、プロペシアとミノキシジルの併用は毎月の負担も大きくなりますが、安価だからといって安全面でリスクの高い個人輸入には手を出さないように注意しましょう。
AGA治療は医師の指導に従って適切な治療方法や用途用法を遵守し、長期継続することが健やかな毛髪を生やすうえで大切です。