2023.07.26
円形脱毛症の原因と治療方法とは?AGAとはココが違う!
「なぜか円形脱毛症になってしまった…」
急に髪が円形状に抜け始める円形脱毛症。
なにが原因か、どうしたら治るのか、不安がたくさん出てきますよね。
この記事では、円形脱毛症の原因、治療方法などを詳しく解説していきます。
AGAとの違いについても説明しますので、ぜひ最後までご覧ください!
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円形脱毛症とは?
円形脱毛症とは、円形やまだら状に髪が抜けてしまう脱毛症。
頭皮だけでなく、眉毛やひげにも生じる場合があります。
脱毛班の大きさは一般的に100円玉ほどの大きさですが、重症になると髪が全て抜けてしまうこともあるので、注意が必要です。
円形脱毛症の原因
円形脱毛症の原因は特に以下の4つが考えられます。
- 自己免疫疾患
- アトピー素因
- 精神的ストレス
- 遺伝的要素
それぞれを詳しくみていきましょう!
自己免疫疾患
円形脱毛症はストレスが原因と言われていますが、近年では「自己免疫疾患」が有力とされています。
自己免疫疾患とは、本来なら体を守る「免疫機能」に異常が生じ、自分自身の体の一部を攻撃してしまう病気のことです。
自己免疫反応に異常が生じてそれが毛根に向けられると、「Tリンパ球」が毛根を間違えて攻撃してしまい、髪が一気に抜けてしまうという現象が起きてしまうのです。
これが自己免疫疾患による円形脱毛症と考えられています。
アトピー素因
アトピー素因とは、アトピー性皮膚炎・気管支炎・アレルギー性鼻炎などの、アトピー性疾患を持っている方のことを言います。
日本皮膚科学会では、円形脱毛症になる方の約4割はアトピー素因を持ち、半数以上が家族にアトピー素因が認められるなど関係が深いとされています。
精神的ストレス
ストレスも円形脱毛症の原因として大きく関わっていると考えられています。
過度なストレスを感じると、交感神経に異常をきたしてしまいます。
その結果、頭皮への血流が悪くなり、毛根に十分な栄養が行き届かなくなるため、髪が抜け落ちてしまうのです。
残業が続いていたり、人間関係が上手くいっていない、などストレスを感じる部分に思い当たる節はありませんか?
ストレスが原因で「自己免疫疾患」などの疾患を誘因することもあるので、ストレスを上手に解消することが大切になってきます。
遺伝的要素
実は2017年の研究では、円形脱毛症は遺伝の影響を受けることがあるということが判明しました。
また、1親等内での発症率は一般に比べて10倍になるという研究結果もあり、親等が近いほど円形脱毛症を遺伝する可能性が高まるということもわかっています。
円形脱毛症の症状がある方が親類にいる場合は、少し注意する必要がありそうです。
参照:順天堂大学
円形脱毛症のタイプ
参照:AGAヘアクリニック
実は円形脱毛症にはいくつかタイプがあり、重症度が変わります。
あなたがどのタイプなのかチェックしてみてください!
単発型
最も多くみられるのが「単発型」。
突然、円形や楕円形の脱毛斑が一箇所に現れます。
単発型は約8割が1年以内に治ると言われています。
多発型
2箇所以上の脱毛斑ができるのが「多発型」です。
脱毛の範囲が、頭皮の25%以上になると重症となり、すべての髪が抜けてしまう可能性が高まってしまいます。
適切な治療を行っても完治までは2年程度かかると言われています。
蛇行型
一般的なイメージの円形脱毛症とは全く違い、首筋近くの後頭部から側頭部、おでこなどの生え際に、蛇のような帯状に脱毛してしまいます。
治療には数年ほどかかる場合もありますので、根気強く治療を継続するしかなさそうです。
全頭型
完全に髪が抜け落ちてしまうのが「全頭型」。
非常に治りにくいとされていて、長期の治療が必要です。
全頭型になる前に、早期に病院へ行くことが大切です。
汎発型
「汎発型」は頭皮以外にも、眉毛・まつ毛・体毛などの全身の毛が抜けてしまうという恐ろしい症状。
単発型の円形脱毛症であれば自然回復も可能ですが、汎発型は重度な症状なので、年単位での治療が必要です。
改善できないというケースもあるそうなので、セカンドオピニオンの検討や、ウィッグの購入などを考え、上手く付き合っていきましょう。
円形脱毛症とAGAの違い
自分が円形脱毛症とAGAどっちかわからない!という方もいらっしゃると思いますので、ここでは2つの違いについて詳しく解説していきます。
抜け方が違う
髪の抜け方によって、円形脱毛症かAGAなのか見分けることができます。
- 円形脱毛症:特定の部位が円形状に脱毛、周囲との境がはっきり
- AGA:頭部全体の髪が徐々に抜けていく
円形脱毛症は髪が円形にごっそりと抜けてしまいます。
周囲との境がはっきりしていることが特徴です。
一方AGAは、頭部全体の髪が徐々に抜けていきます。
特定部分に集中して髪が抜けることはありません。
つむじや生え際は薄毛が進行しやすいですが、髪全体で薄毛が進行するのが特徴です。
進行速度が違う
円形脱毛症とAGAでは進行速度も違ってきます。
- 円形脱毛症:2~3日で急速に症状が進行
- AGA:長い年月をかけて徐々に進行
円形脱毛症は2〜3日という短い期間で症状が進行していきます。
AGAは長い年月をかけて徐々に進行していきます。
「髪が薄くなってきた?」とAGAだと気づかない場合が多いです。
ただ、AGAは放っておくとどんどん薄毛の範囲が広がって改善できない場合もありますので、薄毛が気になったらまずは病院やクリニックで相談にいきましょう!
円形脱毛症の治療方法
現在推奨されている、円形脱毛症の治療方法は主に3つあります。
- ステロイド外用療法
- ステロイド局所注射療法
- 局所免疫療法
ステロイド外用療法
まず初期の治療方法としては「ステロイド外用療法」を主に行います。
皮膚の炎症を抑える効果のあるステロイドを使用することで、円形脱毛症を改善する効果が期待できます。
ステロイド局所注射療法
脱毛の範囲が広がっていない方には、「ステロイド局所注射」という治療を行います。
ステロイド局所注射とは、脱毛部分にステロイドを注射し、脱毛を抑制するという方法です。
日本皮膚科学会においても、有効性が高く「推奨度B:行うように勧める」とされていますが、痛みが強いというデメリットがあります。
治療開始1ヶ月頃から発毛が実感できる方が多いようです。
局所免疫療法
脱毛の範囲が広く重症の場合は「局所免疫療法」という治療を行います。
局所免疫治療法とは、人工的に軽いかぶれを起こして、脱毛を治すという方法です。
日本皮膚科学会では「推奨度B:行うように勧める」とされていて、有効性が認められています。
しかし、保険適用での治療ができないので自費で治療を受ける必要があるため注意が必要です。
円形脱毛症の放置は危険!お早めに相談を!
この記事では、円形脱毛症の原因や治療方法、AGAとの違いについて解説してきました。
円形脱毛症は重症化すると、髪をすべて失ってしまう場合もあります。
もし突然髪が円形に抜け落ちたら、一人で抱え込まず早めに病院に相談することがオススメです。
症状が悪化しないうちに適切な治療を受けましょう!