2023.09.05
【持続勃起症】ずっと勃起したまま…早期の治療が必要かも!
持続勃起症ってご存知でしょうか?
持続勃起症とは、性的な刺激がないのに勃起した状態が継続している状態のことです。
原因は様々ありますが、早めに治療しないと勃起不全になる危険性もあるため、「勃起がいつになっても終わらない…」という方は注意が必要!
この記事では、あまり知られていないけど怖い症状「持続勃起症」について詳しく解説していきます。
Index
勃起が4時間続く「持続勃起症(プリアピズム)」
持続勃起症は、性的刺激や性的興奮がないにも関わらず4時間以上勃起が続いてる状態のことです。
正常な勃起の場合は、性的刺激がなくなったり、性的な想像をストップしたら元の状態に戻りますが、持続勃起症は勃起がとまらなくなります。
6時間以上勃起状態が続くと、陰茎組織が壊死し重症のEDになり勃起機能を失う恐れがあるため、早急に医師に相談することが大切です。
持続勃起症には2つのタイプがある
実は持続勃起症には、2つのタイプがあります。
一つは早急な治療が必要である「静脈性持続勃起症」、もう一つは緊急性はない「動脈性持続勃起症」です。
それぞれの違いについて詳しくみていきましょう!
静脈性持続勃起症は緊急治療が必要!
静脈性持続勃起症は、陰茎海綿体内の血液の入れ替えができなくなることで発症します。
新鮮な酸素を含んだ血流がなくなることで、海綿体内の組織が虚血(酸欠)に陥り、発症から6時間で組織が壊死し始めます。
組織が壊死すれば、器質性勃起障害というEDになったり、最悪の場合はペニスを失う危険性も。
激しい痛みを伴う硬い勃起(亀頭は柔らかい場合がある)が4時間続いたらすぐに泌尿器科を受診しましょう。
静脈性持続勃起症の原因
静脈性持続勃起症の原因は以下の通り。
静脈性持続勃起症の原因
- 抗精神薬
- 陰茎海綿体注射(ED治療の一つ)
- ED治療薬
- 飲酒
- 薬物治療
- 白血病
- 悪性リンパ腫
成人男性ではED治療である、治療薬の服用やペニスに注射するもの(アルプロスタジル)などが原因で発症するケースが多いようです。
動脈性持続勃起症は慌てずに対処を!
動脈性持続勃起症は、陰茎海綿体内の動脈が破綻し、海綿体内に血液が常に流入してしまうことによって発症します。
勃起はしていますが、柔らかく、痛みを伴いません。
静脈性持続勃起症のようにペニスが壊死する危険はなく、緊急性は低いとされています。
慌てずに、圧迫や冷却などで治療を行うことが重要です。
動脈性持続勃起症の原因
動脈性持続勃起症の原因は以下の通りです。
動脈性持続勃起症の原因
- 会陰部(肛門と陰嚢の間)への外傷や打撲
- 過剰なオナニー
多くの場合が、「会陰部をぶつけた…」などの打撲が原因で発症してしまいます。
行き過ぎたオナニーによってペニスの動脈が損傷することもあるため、オナニーの方法にも注意が必要です。
持続勃起症の治療方法
静脈性持続勃起症か動脈性持続勃起症なのかで治療方法が異なります。
静脈性持続勃起症の治療方法
静脈性持続勃起症の場合は、早急に治療を行う必要があります。
治療方法
- 海綿体に注射針を刺し、血液を抜く
- 改善なければ冷たい生理食塩水で海綿体内を洗浄
- 血管を収縮させる薬剤を海綿体内に少しずつ投与する
ただ、時間が経過すると海綿体内の血液が固まってしまい、治療ができなくなります。
その場合は、陰茎海綿体の血液を逃がす「シャント手術」を行います。
動脈性持続勃起症の治療方法
動脈性持続勃起症の場合は、緊急治療の必要はありません。
治療方法
- 止血薬の内服
- 患部の圧迫
- 冷却
上記の方法を行い、経過観察をすることになります。
約1ヶ月〜2ヶ月経っても改善がなければ、血管造影検査を行い塞栓術を行います。
放置は危険!すぐに病院へ相談を
この記事では、持続勃起症の原因や治療方法について詳しく解説してきました。
あまり馴染みがある言葉ではない持続勃起症。
しかし、男性であればいつでも誰でも発症する可能性がある恐ろしい症状です。
4時間以上、強い痛みを伴う勃起が続いた場合は、放置せずにすぐに病院へ行きましょう。
そのまま放置するのは大変危険です!
「こんなことなるはずないだろう」と思い込まず、もしもの時のために正しい知識を身につけておきましょう。